【講師・テーマ】
中島 隆博(なかじま たかひろ)先生 (東京大学東洋文化研究所 所長/教授)
【概要】
変化をどう語るかは、哲学にとっては大きな課題です。「本質」を立ててしまうと、何らかの変化が生じても、それは変化しないものが根底にあった上での、表面上の変化にとどまり、本質そのものが変化するということにはなりません。しかし、荘子は本質そのものが変化するのではないか、さらには、そのものをそのものたらしめている世界の方も同様に変化するのではないかという問いを投げかけました。これは、カンタン・メイヤスーのような現在の哲学の議論でも、形を変えて問われている問題です。そのような変化に関する事柄について、皆さんと一緒に考えられたらと思います。
【ご略歴】
東洋文化研究所 所長・教授
東京大学法学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科中国哲学専攻博士課程中途退学。
中国哲学研究者。東京大学大学院総合文化研究科の准教授、東洋文化研究所の准教授(2012年10月)を経て、2014年4月より同教授。
東洋文化研究所副所長(2016年4月~2018年3月)、東アジア藝文書院(EAA)院長(2020年4月〜2023年3月)を務めた。2023年4月から東洋文化研究所所長。中国哲学の脱構築、世界哲学を主要研究テーマとして取り組む。
主な著書に、『中国哲学史』(中公新書)、『全体主義の克服』(マルクス・ガブリエルとの共著、集英社新書)、『世界哲学史』全8巻+別巻(共編著、ちくま新書)など、他多数。
実施報告
開催日: 2023年6月14日
第31回 中島隆博先生
投稿日:2023.03.13 カテゴリー:実施報告