【第25回】
グラフィックデザイン
2022年3月3日(木)19:00オンライン開催
【講師】
山形 季央(やまがた としお)氏
1953年大阪生まれ。1976年大阪芸術大学デザイン学科卒業、株式会社資生堂入社。化粧品のブランド広告、世界各地での企業文化展やコーポレート・ブランディングを歴任。1982~86年宣伝部パリ駐在、2005~2011年宣伝制作部長を経て退社。2011~21年多摩美術大学グラフィックデザイン学科教授。写真集ほか装幀多数。演劇や画廊のグラフィックデザイン。東京ADC賞・ニューヨークADC賞など受賞。著作『日本のグラフィック100年』『山形季央(世界のグラフィックデザイン)』、研究紀要『資生堂の唐草、込められた理念』『セルジュ・リュタンスという戦略』。
【概要】
視覚を通して人の感性に働きかけ、価値として記憶されてきたのが、グラフィックデザインの歴史です。ヨーロッパに始まり、アメリカ、日本に伝わったこれらの動きを文化的背景とともに辿り、その本質から原理を導き出してみようと考えます。グラフィックデザインは、日常的に身辺にあるため見過ごしがちです。軽い印象をお持ちかもしれません。しかし、知らず知らずのうちに脳内に忍び込もうとするので要注意です。様々な美術様式と関連し、多くのメディアと連動してきました。今では、印刷や平面に限られた分野とは言えなくなりました。グラフィックデザインは、読書でいうと音読のようなもので、共同体の意思交換に関与します。対象は人なので、いろいろな表情を見せます。扱うのは情報とイメージなので、時代や地域の特性に合わせて変化します。その全体像をどこまで捉えてお伝えできるか、挑戦してみます。